ワンオペワーママの賢い子育て

ワンオペで小学校低学年と保育園児を育てるワーママです

Nのために 湊かなえ

 

 

Nのために (双葉文庫)

Nのために (双葉文庫)

 

 

内容(「BOOK」データベースより)

超高層マンション「スカイローズガーデン」の一室で、そこに住む野口夫妻の変死体が発見された。現場に居合わせたのは、20代の4人の男女。それぞれの証言は驚くべき真実を明らかにしていく。なぜ夫妻は死んだのか?それぞれが想いを寄せるNとは誰なのか?切なさに満ちた、著者初の純愛ミステリー。

 

あらすじ&ネタバレ

ドラマ化された作品。

 

Nのために Blu-ray BOX

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小出恵介が結構な重要枠で出演してるため地上波での再放送はないだろうなぁいい作品なので非常にもったいない。

 

 

超高層マンションで夫婦の変死体が発見されます

被害者は一流商社社員の野口貴弘とその妻央子

現場には、当日パーティのために集まった杉下希美安藤望・ケータリングで料理を運んできた成瀬慎司そして西崎真人の4人がいた。

 

警察の調べにより、西崎真人野口奈央子と不倫関係にありから暴力を受けている奈央子を助け出そうとしていたところ、夫に見つかり暴行を受け、さらに逆上した奈央子を刺したためそこにあった燭台で貴弘を殴り殺したと供述。

は逮捕され懲役10年の実刑判決を受ける。

 

 

ところが真実は‥‥。

 

 

 

野ばら荘

杉下希美安藤望西崎真人は野ばら荘という古いアパートに住んでいた。

ところがマンション開発計画が。

杉下西崎は大好きな野ばら荘を守るための方法を模索していた。

そこで大家のほかにも土地の売却を拒んでいるビルのオーナーの息子が野口貴弘だと知り、さらに彼がサンゴ保全ボランティアのために石垣島を訪れることを知った杉下はダイビングのライセンスを取得し石垣島を訪れ、同じ将棋の趣味をきっかに野口との接触に成功する。

 

そこで野口の父親がビルを売却するつもりがないことを知り西崎杉下は安心する。

 

 

野口貴弘について

石垣島での出会いを偶然だと思っている安藤

就職先が偶然野口の勤めている商社だったため、就職後は野口の部下になり休日は野口家で将棋の勝負をするなど公私共に仲良くしてもらっていたが、野口が将棋に負けそうになると試合を休戦し杉下のアドバイスをもらってでも勝とうとするところや、試合に負けたらへき地に飛ばすといった公私混合した発言に違和感を感じ始めていた。

 

また野口貴弘の妻奈央子からDVを受けていた。

そして奈央子幼少期に虐待されていた西崎真人とお互いの傷をなめあうように仲良くなっていく。

 

それに気づいた野口貴弘は玄関のドアのカギを外からかけれるようにし野口奈央子を軟禁状態にしていた。

 

杉下野口貴弘の「が流産して精神的に不安定である」という言葉を真に受けていたが、西崎に相談され野口奈央子を救い出す手助けをしようとする。

 

成瀬慎司について

成瀬杉下の高校時代の同級生。

現在は東京のレストランで働いているが、偶然そのレストランが野口夫妻の行きつけのレストランだったため、杉下はレストランからのケータリングパーティをして奈央子さんを元気づけたいと野口貴弘に提案して承諾を得る。

 

奈央子西崎に「当日は花屋に扮装して迎えにきてほしい」と頼む

 

パーティ当日

パーティ当日。

杉下野口貴弘安藤に勝つための将棋の必勝法のアドバイスを頼まれて安藤よりも早くマンションに訪れていた。

 

そしてこの杉下野口の書斎で将棋のアドバイスをしている間に花屋に扮した西崎奈央子を連れて逃げるというのが当初の計画だった。

 

ところが、西崎と予定より早くきた安藤がエレベーターで遭遇してしまうが、ここで何もしらない安藤は時間を潰すために屋上へ行く。

 

そして西崎が野口宅に到着し奈央子を連れ出そうとするが、なぜか奈央子は拒否。

逆にの部屋にいる杉下を連れて帰ってと言い出す。

 

実は奈央子はもともと自分が家を出る気は全くなく最近の周りでうろうろしている杉下のことを疎ましく思っていただけだった。

 

そして野口が部屋から出てきて西崎に気づき、西崎はとっさに家を出ようとするがなぜか外から鍵がかかっていて(安藤がカギをかけていた)暴力を受ける。

 

そして杉下西崎を守るために燭台を手にするも、奈央子はそれをみて「杉下を奪われる」と勘違いし、さらに「夫を独占するには殺すしかない」とその燭台で夫を殴り殺し、包丁で自殺した。

 

ということで残された4人は、夫婦の茶番に付き合わされただけなんだけど、西崎がここで「野口奈央子を犯人したくない」と言い出して犯人を名乗りでたというのがこの事件の真相でした。

 

ところでNのためにって?

この本のNのためにというテーマはそれぞれがそれぞれのNのために行動するという意味でした。

(その発想がすごい)

 ※以下のほかにも西崎が奈央子のために等もあり

杉下安藤

野口に将棋のアドバイスをしていた杉下は当日野口から「今日の試合に安藤が負ければ安藤はへき地に赴任する」ということを教えられます。

そこで杉下は野口が西崎を殴り傷害事件にしてしまえば安藤がへき地にとばされることもなくなると考え「不倫相手が奥さんを連れ出しにきます」とばらしてしまいます。

 

しかし安藤は野口が杉下から将棋のアドバイスを受けているのを知っていてなおへき地での赴任もありだなーっと考えていたのでした

 

また杉下は安藤の将来を考え、奈央子を連れ出す計画を安藤に話してませんでした。しかしこれも安藤は自分だけのけものにされていると感じていたようです

 


杉下成瀬

 高校時代杉下の父親は自宅に愛人を連れ込み自分たちを追い出すような男で杉下は自宅が火事になるようにずっと願い続けていた。

そしてある日本当に自宅がもえて、そこにいた成瀬が放火犯として捕まりそうに。

そこで杉下は成瀬のためにアリバイを作って成瀬の疑いを晴らしました。(実際は成瀬が放火したわけではなかったのですが)

そして自分も行きたかった東京進学のための奨学金の用紙も成瀬に渡しました。

 

 

杉下西崎

 西崎の書く小説を見て西崎が小さいころに虐待を受けていたと知り、奈央子の救出計画に協力しました。

感想


事件の真相自体はたいしたことないんだけど

(さらっと書いたけど、これがとっても残念)
それぞれがそれぞれのNのためにつく小さな嘘と秘密という設定がミステリーとして面白かったです

あとは、さばさばしているようにみえた、彼らの間にも色々な感情があって、たとえ同じ時間を過ごした友人であっても人をきちんと理解するってことはとても難しいっていうのがとてもうまく書かれてると思いました。

誰にも言ってないってことは誰にも理解してもらえてないってことに等しいのかもしれないなぁ・・・

 

そして必死に誰かの為になりたいと思ってる杉下の空回りが痛い。

 



後、奈央子の愛が歪んでるなぁ。

暴力を受けてなお夫が好きで夫に近づく女に嫉妬してるって。

結局彼らの異常な愛に4人が振り回されてしまってるのが不憫。