ワンオペワーママの賢い子育て

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グロテスク 桐野夏生

 

 

グロテスク〈上〉 (文春文庫)

グロテスク〈上〉 (文春文庫)

 

 

 

グロテスク〈下〉 (文春文庫)

グロテスク〈下〉 (文春文庫)

 

 

 

内容紹介

名門女子高に渦巻く女子高生たちの悪意と欺瞞。「ここは嫌らしいほどの階級社会なのよ」。
「わたし」とユリコは日本人の母とスイス人の父の間に生まれた。母に似た凡庸な容姿の「わたし」に比べ、完璧な美少女の妹のユリコ。家族を嫌う「わたし」は受験しQ女子高に入り、そこで佐藤和恵たち級友と、一見平穏な日々を送っていた。ところが両親と共にスイスに行ったユリコが、母の自殺により「帰国子女」として学園に転校してくる。悪魔的な美貌を持つニンフォマニアのユリコ、競争心をむき出しにし、孤立する途中入学組の和恵。「わたし」は二人を激しく憎み、陥れようとする。
圧倒的な筆致で現代女性の生を描ききった、桐野文学の金字塔。

 

 

あらすじ

慶応義塾大学を卒業し東電に総合職として働いていたエリート女性が実は立ちんぼとして売春していたうえに殺害されたという東電OL殺害事件モチーフにした作品

 

 

 

感想

 

この作品は読んだことを絶対忘れない作品

 

 

悪魔的に美少女である主人公の妹ユリコ

競争心むき出しにし承認されたい欲求を隠さない和恵

ユリコは顔がいいだけのバカ 和恵は周囲に認められたいと努力してて滑稽とバカにすることで自我を保つ主人公

 

 

どすどすどす黒い。

 

丁寧に語られ続けるそれぞれの‘私の物語’がもう悪意に満ちすぎてて読んだ後の気持ちとしては墨汁のお風呂にはいったくらい心が真っ黒になります。

 

ユリエのような美人が味わう美しさの価値を失う怖さもえげつない私は美貌でなくてよかったとか思っちゃうほど

 

またとにかく誰かに承認されたくて、努力をかさねそれでも満たされず行き着いたのが「一部上場企業で年収1000万なのに売春婦」という驚きで、相手に価値をもってもらおうとする底無しの寂しさ

 

 

私はどの女性にもあてはまらないけど自分の底にある悪意を大きく育てたらこうなるなって思えたりもして

 

沈める小説No.1です

 

 事実を基にした小説のためついつい実在の被害者と比べてしまいますが和恵は最終的に化け物のような姿になってしまってましたが実際の被害者は綺麗な人で、その辺り遺族のことを考えると遺族はどんな気持ちなんだろうと思ってしまいますが、でも作者は茶化したわけではなく一流企業で勤めながら売春婦だった被害者を対岸の火事にはせずだれもがなりうる可能性があった地獄として描いていてそこがとてもよかったです。

 

あ、でもユリコの盲目の息子ユリオの話は不要

 

 この本を読んだ人におすすめの作品

人の悪意むき出し作

 

OUT(アウト)

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実際に遭った事件について

 

東電OL殺人事件 (新潮文庫)

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東電OL症候群(シンドローム) (新潮文庫)

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