ワンオペワーママの賢い子育て

ワンオペで小学校低学年と保育園児を育てるワーママです

絶唱 湊かなえ

 

絶唱

絶唱

 

 

内容(「BOOK」データベースより)

心を取り戻すために、約束を果たすために、逃げ出すために。忘れられないあの日のために。別れを受け止めるために。「死」に打ちのめされた彼女たちが秘密を抱えたまま辿りついた場所は、太平洋に浮かぶ島―。喪失と再生。これは、人生の物語。

 

あらすじ

楽園

あの震災から私のことを母は鞠絵と呼ぶ。

 

ネタバレ

阪神大震災の前に母が料理する天ぷら油で手をやけどした鞠絵。

大学教授の母は自分の落ち度を認めることができずにいた。

そのため阪神大震災で雪絵ではなく、鞠絵だけが助かった時から母は彼女を雪絵と呼ぶようになり、鞠絵もその後は雪絵として人生を歩んでいた。

20歳になる前に鞠絵は恋人を残して一人トンガに。

それは恋人が自分のために書いてくれた楽園の絵と同じ景色を見たかったから。

その後恋人がトンガまで来てくれて、本当の名前とその理由を聞き、亡くなった雪絵の墓石(名前は鞠絵になっている)をその楽園の海岸に埋め、戸籍上は雪絵としてこれからも生きていくけどこれからは鞠絵として生きようと決意する話。

 

マリエがトンガ語では素晴らしいみたいな意味になることを知り書いた本じゃないかな。

それにしても母親ひどいね

 

 

約束

1話目の鞠絵と裕太の高校時代の担任理恵子の話。

理恵子は国際ボランティアとしてトンガに来ていた。

ある日、そこに婚約者の宋一がやってくる。

 

宋一は何でもできる器用な人。

それを上手にほめる理恵子が大好き。

でも人のことをほめる理恵子はいや。

理恵子は俺だけを見て欲しいだから束縛もしまくる

でも就職はいいところにきめたいから大学中に妊娠した理恵子には中絶を要求(理恵子は一人で産むつもりだったがその後流産している)

 

と最低男子宋一

理恵子は今回そんな宗一と婚約を解消するつもりでいる。

 

そもそも婚約をするつもりもなかった。

プロポーズを断り宗一のもとを離れ連絡も立っていたのだが、あの日宗一の友人滝本が理恵子のアパートにやってきて「宗一に会ってほしい」と懇願され仕方なく最後にという思いをこめて会いに行った、滝本には「偽善者」という言葉を残して。

 

するとその後あの阪神大震災に。

滝本は亡くなってしまって、その後、罪悪感から宗一と婚約。

 

このまま今回も婚約解消できず結婚してしまうのだろう

 

と思っていたら最後に宗一があの日滝本は「ちゃんと話し合って謝って理恵子を開放してあげるべきだ」と宗一に言い、理恵子の元に訪れていて、宗一も別れるつもりだったが、あの震災があり滝本がなくなり二人が結婚するべきだとなってしまったと告白。

 

今回もそのことを伝えようかそのまま結婚してしまおうかと悩んでいたと正直に告白し、一人で帰っていく

 

本当ひどい男だけど最後にはまともな人になってくれてよかった

 

 

太陽

阪神大震災の後にやってきたボランティアのトンガ人セミシが忘れられなくてアパートが家事になりその保険金でセミシを探しにトンガにやってきたシングルマザーの杏子

 

杏子は、1話で鞠絵に娘の花恋を押し付けて現地で出会った男とラブラブデートをしていて花恋が破傷風になり大変だった女性。

 

 

セミシはトンガではよくある名前でさすがに見つからずにいたが、最後にゲストハウスのオーナー女性(日本人)の元夫だということが判明。

彼は癌ですでに他界していたが、2人には子供がいないので彼に影響を受けた杏子が頑張っていく姿を見たいとオーナー尚美に言われて終わり。

 

妊娠後も中絶を考えず一人で産む決断をした杏子は偉いけど、そのあと男とデートにあけくれたり、料理もろくにつくらずシュークリームを夜ご飯にしてたりとかなりやばいけど、でもこれをきっかけに変わってほしい

 

 

絶唱

ゲストハウスオーナーの尚美にあてた千晴の手紙。

千晴も尚美と同じく国際ボランティアとしてトンガに来ていた。

阪神大震災は大学生の時

千晴がいた女子寮はそこまでの被害がなく、その後すぐ同じクラブの女性の自宅に避難した千晴。

ところが親友はその震災で亡くなっていて、もう一人の親友はその亡くなった親友を必死で探したりしていたためお葬式後泣いていた千晴を

「なぜ震災後に親友の安否を確認せずにいち早く脱出したのか」罵倒します。

その後千晴は好意をもってくれていた元同級生と連絡が取れますが、震災のおかげでとなることが許せず連絡を絶ちその後トンガへ。

 

そしてトンガで尚美とあい徐々に癒されいき、今では有名小説家に。

そして尚美に紹介された鞠絵や杏子や理恵子をモデルにした小説書いています。(これがこの本という流れ)

 

ところがこの後単行本が出る前に尚美もなくなります。

そしてその後東日本大震災が。

 

 

 

感想

阪神大震災とトンガ(楽園)がテーマ。

全く異なるワードを見事につなげてると感じました。

 

実際、震災による心の傷がこうやって長い年月をかけながらでもゆっくりゆっくり癒されていることを願います。

 

 

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