ワンオペワーママの賢い子育て

ワンオペで小学校低学年と保育園児を育てるワーママです

私の家では何も起こらない 恩田陸

 

 

私の家では何も起こらない (角川文庫)

私の家では何も起こらない (角川文庫)

 

 

 内容(「BOOK」データベースより)

小さな丘に佇む古い洋館。この家でひっそりと暮らす女主人の許に、本物の幽霊屋敷を探しているという男が訪れた。男は館に残された、かつての住人たちの痕跡を辿り始める。キッチンで殺し合った姉妹、子どもを攫って主人に食べさせた料理女、動かない少女の傍らで自殺した殺人鬼の美少年―。家に刻印された記憶が重なりあい、新たな物語が動き出す。驚愕のラストまで読む者を翻弄する、恐怖と叙情のクロニクル。

 

あらすじ&感想

 

『私の家では何も起こらない』という題名に反して、ある一軒の幽霊屋敷をめぐって起こる様々な出来事を短編で描いた短編連作集。


私の家では何も起こらない

昔おばが住んでいた家に住む主人公。

幽霊屋敷と呼ばれるその家には時々お客様がやってくる。

 

これから紹介する色々な話の導入にあたるお話

この主人公が住んでる限りはこの家では何も起こらない気がします。

 


私は風の音に耳を澄ます

子供をさらってきては、調理し旦那様に食べさせていた使用人の事件。

 

語り手は、収納庫にいる一人の少女
想像するとかなりグロテスクな内容ですが、彼女自身が穏やかに話してくれているので全体的にはふわーっとしたお話しになってます

 

でもゾクゾクします。


我々は失敗しつつある

幽霊として幽霊屋敷にとどまろうとする話。

実はこの話はいまいち何がいいたいかわからなかった・・


あたしたちは互いの影を踏む

屋敷で起こった、アップルパイの焼ける匂いがするキッチンで殺しあった姉妹の話。
幽霊屋敷の仕業で起こった殺人事件というよりは、彼女達が起こした過去の事件が引き金になって起こった事件って感じだなぁ。

 

アップルパイがいい感じに使われてて、読んでいると、どこからかその匂いがやってきそうで怖いです。


僕の可愛いお気に入り

屋敷の下に潜む女の子と会話をする男の子。

 

彼は連続殺人事件の犯人で・・・・
この男の子を主人公にするだけでも長編小説がかけそう。


奴らは夜に這ってくる

「這うやつら」は昔から伝わる怪物。
その「這うやつら」を昔みたことがある男のお話。
人が作り出したはずの怪物なのに・・・・
ちょっとレトロな雰囲気が漂うお話し。


素敵なあなた

この幽霊屋敷を最初に建てた夫婦のお話
いわくつきの土地に建てられた屋敷で起こる最初の事件。
でも、事実を知るとそんなに怖くないかも。


僕と彼らと彼女たち

新しい住人のために大工の親子が屋敷を修繕する話。
この本の中で唯一「ほっと」しながら読めるお話。
今まで感じていた薄ら寒いような怖さも、このお話しのおかげで消えます。

 

私の家へようこそ

屋敷にやってくるお客様とお話する主人公。
いっけん普通に暮らしてる彼女だが、よくよく観察するといろいろな幽霊の影響を受けてる!!
デジャヴ=幽霊 の説。あながち間違ってないかもって思うものの、もしそうならこれからデジャヴとか怖くて感じたくないかも。



まとめ

結局、家が幽霊屋敷だから事件が起きるんじゃなくて怖いのは生きてる人間の方なんだってことに少しは恐怖感が薄れたものの、夜中に一人で読んでいたせいかどこか「すーすー」するような怖さを感じる本でした。

でも語り口が穏やかなせいかホラー小説という感じではなく、穏やかな陽だまりで読むのが合うようなそんなゆったりした感じが本全体に漂ってて、でもなぜか時々ゾクっとするという、なかなか味わえない種類の本でした!

装丁もとても素敵です。
古い本棚とかにあいそう